これだけは押さえたい!電気工事の配線図の読み方と記号の基礎 #002

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これだけは押さえたい!電気工事の配線図の読み方と記号の基礎

電気工事の世界では、配線図が地図のような役割を果たします。この図面を正しく読み解くことは、安全で正確な電気工事を行う上で不可欠です。しかし、「記号がたくさんあって難しそう…」と感じる方もいるかもしれませんね。

ご安心ください!今回は、電気工事の基本となる単線図複線図の見方、そして主要な電気記号の意味、さらに配線図をスムーズに読み取るためのポイントを分かりやすく解説します。これであなたも配線図マスターへの第一歩を踏み出せます!


配線図とは?なぜ読み方が重要なのか

配線図とは、建物のどこに、どのような電気設備がどのように配線されているかを示す図面のことです。電気工事を行う際には、この配線図を基に作業を進めます。

配線図を読み解く重要性

  • 安全確保: 正しい配線図の理解は、感電やショート、火災などの事故を防ぐために最も重要です。
  • 正確な施工: どの機器をどこに設置し、どのように接続するかを明確に把握し、設計通りの工事を行うために必要です。
  • トラブルシューティング: 電気トラブルが発生した際に、配線図があれば原因箇所を特定し、迅速に修復することができます。
  • 効率的な作業: 図面を事前に確認することで、必要な材料や工具を準備し、無駄なくスムーズに作業を進められます。

単線図と複線図:2種類の配線図を理解する

電気工事の配線図には、主に単線図複線図の2種類があります。それぞれの役割と見方を理解しましょう。

1. 単線図:全体の系統を把握する

単線図は、建物の電気設備の大まかな配置と系統を示す図面です。文字通り、電線を「1本の線」で表現し、幹線(メインの配線)から分岐する照明やコンセント、スイッチなどがどこにあるかを簡略化して示します。

  • 特徴:
    • 電力の流れや機器の配置を俯瞰的に把握しやすい。
    • 電線の本数や接続方法の詳細は省略されている。
    • 分電盤(ブレーカー)から各回路への接続、コンセントや照明器具の位置、スイッチの種類などが記号で示されます。
  • 主な用途:
    • 全体の電力系統の計画、回路の構成確認。
    • 電気工事士試験の筆記試験でよく出題されます。

2. 複線図:実際の配線を詳細に確認する

複線図は、実際の電線がどのように接続されているかを詳細に表現した図面です。単線図で省略されていた電線の本数や、スイッチのどの端子にどの電線を接続するかといった、具体的な配線経路や接続関係が全て描かれています。

  • 特徴:
    • 電線の本数や種類、接続方法が全て描かれている。
    • 実際に電気工事を行う際の作業指示書となる。
    • 単線図から複線図を起こす(書く)能力が、電気工事士には求められます。
  • 主な用途:
    • 実際の配線工事、電気機器の接続作業。
    • 電気工事士試験の実技試験で、この複線図を読み解き、正確に配線する能力が問われます。

主要な電気記号を覚えよう!

配線図を読み解く上で最も重要なのが、電気記号の意味を理解することです。よく使われる基本的な記号をいくつかご紹介します。

記号名称意味・用途
スイッチ照明や機器のON/OFFを操作します。
片切スイッチ1箇所からON/OFF。
3路スイッチ2箇所からON/OFF(階段、廊下など)。
コンセント電源の差込口。
ⓚア接地極付コンセントアース付きコンセント(水回りなど)。
引掛シーリング天井照明を取り付けるための接続器具。
ダウンライト天井に埋め込む小型照明。
蛍光灯蛍光灯照明器具。
分電盤各回路への分岐とブレーカーを収容。
接地端子アース接続点。
ジョイントボックス電線接続箇所を保護する箱。

※上記は一例です。他にも多くの記号がありますので、電気工事士のテキストなどで確認しましょう。


配線図をスムーズに読み取るためのポイント

  • 凡例(はんれい)を確認する: 図面によっては、独自の記号や略語が使われている場合があります。必ず凡例を確認し、記号の意味を把握しましょう。
  • 分電盤から辿る: 電気は分電盤から各回路へ供給されます。まずは分電盤(ブレーカー)の位置を確認し、そこから各配線がどこへ向かっているかを辿っていくと理解しやすくなります。
  • 回路ごとに追う: 照明回路、コンセント回路など、それぞれの回路がどのように独立しているかを意識して追っていきましょう。
  • 単線図と複線図を行き来する: まず単線図で全体の構成を把握し、詳細な配線が必要な箇所は複線図で確認するというように、両方の図面を行き来しながら読み進めると効果的です。
  • 実際に想像する: 図面上の記号が、実際の建物や機器のどこに、どのような形で存在するのかをイメージしながら読みましょう。

まとめ:配線図は電気工事の羅針盤

配線図は、安全で確実な電気工事を行うための「羅針盤」です。単線図で全体の流れを把握し、複線図で詳細な配線を読み取る能力は、電気工事士にとって必須のスキルとなります。

今回ご紹介した基本的な電気記号と読み方のポイントを参考に、ぜひ様々な配線図に触れてみてください。繰り返し読み解くことで、自然と理解が深まり、自信を持って電気工事に取り組めるようになるでしょう。安全第一で、電気の知識を深めていきましょう!

配線図を読み解くのは、まるで宝の地図を解読するようですね。他に知りたい記号や、配線図に関する疑問はありますか?

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